トロント拠点のスタートアップ、1Passwordが今回$100Mの資金調達を達成しました。出資者には、トップティアVCのAccelの他、ShopifyやSlack、Attrasian、Eventbriteなどのコンシューマ向けウェブサービスの創業者が名を連ねています。それだけオンラインのログインプロセスは長い間改善すべき課題事項だったと言えます。
彼らの快進撃は、自ら切実に感じていたパスワード管理のペインポイントを愚直に解決しようとしたこと(重要なのだが意外と軽視されていた)、この記事にもある通りコンシューマーだけでなくビジネスカスタマも取り込んだことなどが要因としてあるのかと思います。
実は筆者も数ヶ月前から1Passwordを使いはじめました。無償のサービスもいろいろ出ていますが、セキュリティやサービスの継続性の観点から有償のものをいくつか検討し、最終的に1Passwordに決定。
使いはじめの最初のフェーズは地味な登録作業を延々続ける必要があり、反復作業が苦手な自分には正直かなり辛かったのは事実。ところが、一旦ログインが必要なほとんどのサイトを1Passwordに登録し終えると、それ以降の効率性に驚愕するとともに、ログインプロセスが思っていた以上に心理的負担になっていたのを改めて実感しました。
今後技術が進化するにつれ、ログインプロセスでパスワード入力すること自体が必要でなくなる可能性がありますが、それまではこういったツールをうまく活用するのが企業にとっても個人にとってもセキュリティの担保・時間の効率化に直結するといえます。
アメリカの企業だと、次々に出てくる業務アプリを常時チェックして、よいと判断したら速やかに社内インフラに導入するのが常態です。社員としては慣れたツールを使い続ける方が楽、都度新しいツールの使い方を覚えるのはストレスではありますが、逆にそういったプチストレスに自分を時々晒しておかないと(=小刻みなアップデート対応)、極端なツールの変更があった時に、対応不可能にもなりかねません。
ちょっと横道にそれましたが、たかが道具、されど道具。ツールをいかに使いこなすかは地味ですが、侮ってはいけないイシューです。